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『フィクサー』(ネタバレあり)

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fix・er
━━ n. 【写】定着液; 〔話〕 (事件の)もみ消し屋, フィクサー, 仲介者; 〔米俗〕 麻薬売人.

・・・どうも、私が今まで思っていた“フィクサー”という意味と違う。

こんな記述もある。
フィクサー(英:fixer)とは、物事を決定する際に、関係する人間や団体の意向(広くは世論)も踏まえて、そのステップを踏むのが通常の場合、恣意的に内容や順序を変更したり、新たな条件を発生させる手段を持っている人物を指す。
そういう人物とは、所謂政財界の“黒幕”であり、フィクサー=黒幕だと思っていた。

1968年の『フィクサー』は、ユダヤ人排斥を題材にしたジョン・フランケンハイマーの社会派人間ドラマ。
対して、1979年の『日本の黒幕(フィクサー)』は、ロッキード事件の児玉誉士夫をモチーフにした、東映らしい任侠風政治ドラマ。
フィクサーという言葉に対する私のイメージは後者だった。
しかし、今回は前述した通り、文字通りの“もみ消し屋”を描いている。

前置きが長すぎた。
ただ、鑑賞時に大切なのは映画のトーンであり、何が訴えたいのかは重要だ。
本作は社会派サスペンスとでもいうのか・・・非常に重いながら、駆け引きが楽しめる作品となっている。
登場人物それぞれに問題を抱えながらも、自分の正義へと進んでいく。
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マイケル・クレイトン
本作の原題は『MICHAEL CLAYTON』。タイトル・ロールである。
フィクサーとして、カッコよく仕事をさばくのではない。
むしろ、この仕事に疑問を持ち、辞めたがっている。
何より、従兄弟の事業失敗を受け、借金を背負わされている上に、
離婚して愛する息子の親権も失い、ギャンブルのつけもある。
ヒーローではない彼が、いかに事件を解決に導くか?
今回、クルーニーは唯の色男ではなく、こうした苦悩する主人公をほぼスッピン(?)で演じている。
エンディングの長廻しのアップで、「皺が増えたなぁ。」と思った。
金か、正義か・・・・結局は後者を選ぶのだが・・・
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アーサー・イーデンス
マイケルの同僚。今回の事件の核。
被告側の弁護担当ながら、心の病を抱えていて、良心の呵責から暴走。
逆に被告を追い詰める。 それも原告側の一人の少女の為に。
イッテしまっているのだが、真のヒーローは彼だ。
中盤でU-ノース社を追い詰める場面は、カッコよかったりする。
ただ、残念なことにやり過ぎた者は、組織に消される。
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カレン・クラウダー
彼女もまた薬漬けであることが冒頭で描かれる。
巨大企業の法務部本部長などという職は、虚飾にまみれなければやっていけない。
そのストレスからか、彼女の心も崩壊寸前。
ついには一線を越え、最悪な手段を選択してしまう。
ただ、これとて彼女自身にとっての正義であり、社を守る為なのだが・・・
何といっても、魔女=ディルダ・スウィントン、アカデミー助演女優賞受賞の熱演である。
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マーティ・バック
マイケルに全幅の信頼を置く上司。
『ザ・ファーム/法律事務所』の監督が演じる法律事務所の責任者。
妙な縁を感じるし、これは贅沢なことではないか?
シドニー・ポラックの場合、ただの“出たがり監督”の域を軽く超えている。
邦画の監督に真似できるか? 
キタノ?あんな大根役者&ヘボ監督と一緒にするな。(爆)

以上の面子で、ちょうど2時間。
すっきりまとまった映画で、重いが暗くはない。
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勧善懲悪と一言では言い切れない。
最後に敗北するカレンを一概には責められないし、
友人の仇を討ったマイケルの顔も、晴れ晴れはしていない。
ヒーローではない彼に、完勝はないのである。
クライアントを潰したのだ。
カレンは勿論、彼もマーティもこのままではいられない。
結局、4人の中で勝者はゼロ。
最後の長廻しのクルーニーに、映画的なハッピーエンドを否定するリアリティを見た気がした。

骨のある映画だった。
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